熊本県天草地方の言葉を紹介すっぞ(紹介しますよ)

天草の言葉(方言)やら、風やら海やらを語り合いましょう。皆様からも天草の言葉の情報をお待ちしてます。

【大相撲】我が深海町出身の力士「深海山」が優勝決定戦へ!そして・・・

深海山 哲也(ふかみやま てつや)。

我らが天草市深海町出身の力士。

 

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深海山

 

 

 

1.令和三年一月場所

 

まだ幕下だけど、なんと令和3年(2021年)一月場所(初場所)は、14日目を終えて6勝1敗。

 

 

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Twitterでも。

 

 

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(枠は加工してます)



 

上のツイート見ると、6勝1敗で9人が並んでいる。

千秋楽で勝った力士が優勝決定戦ってことよね。

 

 

何人が決定戦に進むのか。

てか、9人での決定戦ってこと?

 

【加筆】

9人で、以下のレギュレーションで優勝を決めるらしいです。

 錦富士、将豊竜、竜勢、魁、芝、浜豊、二本柳、琴翼、深海山の6勝1敗で並んだ9人が、24日の千秋楽で優勝決定戦に臨むことになった。幕下での9人による決定戦は96年名古屋場所以来。

優勝決定戦ではまず、5人に絞るところから始まる。9人で抽選を行い、不戦となった1人を除いた8人で取組を実施。その後、勝者4人と不戦1人の5人で再び抽選を行い、新たに不戦となった1人を除いた4人で取組を実施し、勝者2人と不戦1人の3人でともえ戦を行うことになる。日刊スポーツより

 

 

 【追記】2021/01/24

深海山は、優勝決定戦で、一勝はしたものの準決勝で負け、優勝はできませんでした。(優勝は魁。)

 

以下、デイリーより。

 

優勝決定戦は9人によるトーナメントで開催。以下の結果となった。(○が勝者、×が敗者)

 ▽1回戦
  ○魁-濱豊×
  ○錦富士-将豊竜×
  ○芝-竜勢×
  ○深海山-二本柳×
 ▽2回戦
  ○魁-琴翼×
 ▽準決勝
  ○芝-錦富士×
  ○魁-深海山×
 ▽決勝
  ○魁-芝×

 

 

 

2.深海町出身

 

我らが深海町(天草市深海町。旧牛深市)出身です。

深海町浅海(あさみ)という地域です。

深い海、浅い海、ややこしいですね。

 

同級生のお兄ちゃんの息子さん。

同級生はもちろん、お兄ちゃんもよく知っている先輩。

 

深海山のFacebookを拝見したところ、

「牛深東中学校」

出身とのこと。

 

天草市立牛深東中学校 - Wikipedia

 

この中学校はいわくつきです。

というのも、牛深東中学校は、私の母校の深海中学校と隣町(隣だけど、車で20分くらい)の久玉町の九玉中学校が合併してできた学校なのです。

旧九玉中学校の校舎が新しい校舎になりましたので、実質、深海中学校が九玉中学校に吸収されたようなもの。

 

ま、それはいいとして、深海中学校出身の私からすれば、深海山は新しい中学校出身ということで、「世代が違うなあ」「俺、年取ったなあ」と、深海山のプロフィールを見て感じたのでした。

 

以下、深海山のプロフィールをこちらのサイトから引用させていただきます。

 

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柔道部ですごい成績を収めていたんですね。

 

私の中学校時代(深海中)、柔道部はありませんでした。

当時は、

  • 男子:卓球部、バレーボール部、軟式テニス
  • 女子:卓球部、バレーボール部、合唱部(合唱部が男女混声の大会等に出場する場合、男子何名かを臨時で加える)

だけでした。

 

 

 

3.同じ熊本県出身の正代にも期待

 

熊本県出身ということでは、令和二年九月場所優勝の正代も、13日目終了時点で2敗を守り、大栄翔と並んで優勝争い。

 

 

 深海山、正代、ガンバレ!

 

【追記】2021/01/24

千秋楽、大栄翔が2敗を守りきって優勝しました。

正代は、朝乃山との大関対決に破れ11勝4敗。

 

 

 

 

正代の初優勝の記事。

macdigi.hatenablog.com

 

 

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深海町の写真を残す 2021年1月1日

同級生のS君がドローンで撮影した、深海町の写真を残すことにしました。

いずれも、2021年1月1日の写真です。

 

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船津

 

昔、深海町には、ガルーダや水俣丸といった客船が来ていました。

深海の者が牛深や水俣に行く際、それらの船を利用していました。

上の写真は、ちょうどそれらの船が着船していたあたりです。

 

 

 

下の2枚は、新年の初詣客を迎える神社です。

 

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深海八幡宮

 

 

 

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深海八幡宮

 

 

深海の神社に関する情報は、深海魚さんのサイトに詳しいので、ご覧ください。

「深海八幡宮」という名称も、正式なものではないかもしれません。

www.shinkaigyo.jp

 

 

 

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2019年1月1日に撮影した写真

 

 

熊本県出身の力士、正代が優勝したら、そりゃうれしいよ

熊本県出身の正代(しょうだいと読みます)が、大相撲秋場所で優勝しました。

熊本県出身の力士が優勝したのは初めてだそうです。

やっぱ、うれしいよね。地元の力士の優勝ってのは。

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正代とくまモン

 

 

 

1.伯母「正代」

 

個人的な話で恐縮ですが、伯母に「正代(正代)」という人物がいました(故人)。

なので、相撲の取組やスポーツニュースで力士の正代が出るたび、力士の正代と伯母の正代を頭に思い浮かべていました。

同じ熊本県出身ということ以上に、彼を応援していたと思います。

 

この人ではありません。

www.asahi.com

 

が、人がいいのか、メンタルが弱いのか分かりませんが、いいところまでいくんだけど決め手となる取組が取れず、結果として今回まで待つことになりました。

でも、結果出した。

よっしゃ。

 

 

2.熊本県出身、史上最強かもしれない「栃光」

 

熊本県出身の力士は、もちろん他にもたくさんいます。

 

が、最も優勝まで近かったという力士は、というと。

天草、しかも私の出身地である牛深市深海町(現在の天草市深海町)出身で、東の大関まで昇進した栃光正之(とちひかり まさゆき)がいます。

 

栃光の現役時代を私は知りません。

一世代上のおっちゃんおばちゃんらからの情報しかありません。

 

歴史上でしかなかった「熊本県出身の力士」、正代が今年歴史を刻んだことは、コロナ、豪雨に苦しめられた熊本県そして天草にも光を与えてくれると思います。

 

 

 

天草の言葉「あいうえお」 〜あ行はこちらに引越しました〜

あ行は、以前のページからこちらに移しました。

 

 

言葉 意味 用例 補足
いなう 担ぐ(かつぐ)

「わりゃ、ほん荷物はいないきるきゃ?」

(お前は、その荷物は担ぐことはできるか)

私にとって「いなう」とセットなのが「こいどり」です。
おり 俺、私

「おりは明日行くで」

(私は明日行く)

男性も女性も使います。

「おりは」はおりゃに変化したりします。

「あなた」はわりです。

高校の同級生の情報によると、新和町天草市)ではおり→おる、わり→わると変化することもあるとのこと。

えくろーとる 酔っ払っている

「わりゃ、相当えくろーとんね」

(お前は相当酔っ払ってるね)

「酔っ払う」をえくらう、と言います。 

あわれ、あんわれ あの人

「あわれは、誰きゃ?」

(あの人は誰?)

「哀れ」とは違います。 

いのなれば 悪くなれば

「こん機械のいのなれば、みかんはやむたい」

(この機械が悪くなったら、みかんの栽培はやめよう)

 
おど てっぺん、頂上 「あたまんおど」(頭のてっぺん) 同級生から教えてもらいました。
おびく さばく。小さい魚、たとえばきびなごやえたれ(カタクチイワシ)を指で開く。 「えたればおびくとは手間のかかるばい」(カタクチイワシをさばくのは手間がかかるものだ) カタクチイワシのことをえたれと呼びます。
あたごろ やんちゃ坊主

「高校時代はあたごろじゃった」

(高校時代はやんちゃ坊主だった)

 

「ヒロシは高校時代はあたしてさるきよった」

(ヒロシは悪さして、街なかを歩き回っていた)

同級生から教えてもらいました。だんだん! 高浜でも使うとの情報を寄せていただきました。

うゆる 植える

「苗ばうゆる」

(苗を植える)

これの自動詞バージョンが「うわっとる」ですな。
うわっとる 生えている

「草のうわっとる」

(草が生えてる)

自動詞です。多分「植える」が変化したものかと思います。これの他動詞バージョンが「うゆる」ですね。
おしゅんまっせん 食べ物がのどにつかえた時に、その人にかけてあげる言葉。   背中をとんとんたたいてあげること、ありますよね。ああいう事態が起きたとき、言葉をかけてあげる風習みたいなものがあります。
あよ、あよー 驚きの言葉

「あよー、まこてー」

(あらら、ほんとに)

感動詞って言うんでしたっけ。驚いたとき思わず出る言葉です。
いっくえた 壊れた

「いっくえて、しもたっさい」

(壊れてしまったんだよ)

文字での表現が難しいです。人によって「いっくえた」「いっくいえた」と聞こえたり発音したりするんじゃないでしょうか。

同級生、H君からの情報提供「うっくえぇた」とも言いますよ、とのこと。同じく、同級生のU君からは「うっくゎえた」とも言うとのこと。 情報、ありがとう。

いとまげ

終わり。

別れ。

 

実姉、同級生より教えてもらいました。

同級生Nの説明「何もかもなくなるとか、何もかも終わり、人がもうすぐ亡くなる寸前みたいな」とのことです。

私は使ったことがなかったです。

あえる、あゆる 汚れが落ちる

「ちった、あえたきゃ」(少しは(汚れが)落ちたか?)

「ちっともあえん」(少しも落ちない)

標準形は「あえる」か「あゆる」か、どちらかよくわかりません。
うったちばれする 華やかに着飾って晴れがましい様子

「あすこんあぼは体格の良かけん、紋付袴はうったちばれするなぁ。」

(あそこの息子さんは体格がいいから、紋付袴を着てる姿はかっこいいなぁ。)

Nさん、情報提供ありがとうございました!
うちあわん 関わらない  

「お前みたいなやつには関わりたくない」というニュアンスです。

「うちあわない」としゃべることはほぼ無くて、大体「うっちゃわん」(打ち合わない。お前みたいなやつとは関わらん)という感じです。

いっしょまっしょ、おん 一生、鬼

「わりゃ、いっしょまっしょおん」

(お前はこれから一生ずっと鬼だ)

私の記憶の限りでは、鬼ごっこの時の鬼役のことを指す言葉としてしか覚えとらんけど、「いっしょまっしょ」は鬼ごっこ以外でも“ずっと”という使い方がありますね。

「わりゃ、いっしょまっしょ、ほけおれ!」(お前は一生そこにいろ!)

あぐっちゃいで (口を)あんぐりする様子   Nさん、Facebookからの情報提供、ありがとうございます!
いげ 棘(とげ)    
おんぶくるる おぼれる

「おりがこまんか頃は、よー海におんぶくれよったよ」

(俺が小さい頃は、よく海におぼれてたよ)

共通語(標準語)で使われる「欲におぼれる」「金におぼれる」という場合に使われるのかどうかは、よくわかりません。
あったらしか もったいない

「まだ、ねまっとらんで、いしつんな。あったらしか」

(まだ腐ってないから捨てるな。もったいないぞ)

 
あろば またな。ほんなら。   「ほんなら」も天草弁やった。方言を方言で説明してどないすんねん。またな、と同様、さよならの時に使う「それなら」です。 さよならというより、また会いましょう、ですね。
おろいか 少し悪い

「わりが自転車はおろいかね?」

(お前の自転車はよくないね)

深海魚さんからの投稿です。だんだんなあ(ありがとう)。
いっだんが 一段と。より〜。

「ほっちの方が、いっだんがよか」

(そっちの方が、より良いよ)

せいこちゃん、教えてくれてありがとう。
いっちょん 全然。まったく。

「いっちょん、おもしろなか」

(全然面白くない) 

「ひとつも」ということでしょう。ひとつのことを「いっちょ」と言います。共通語「全然」と同じく、「いっちょん」の後には否定的な言葉が続きます。「全然おもしろくない」「全然早くない」等。

最近では「全然イケる」という表現も定着してますが、ね。

いしつる 捨てる

「ほがんきしゃんかもんは、いしてろ」

(そんなに汚いものは、捨ててしまえ)

「ひっつる」と同じ。
あんでさい そのとおり (主に同格、あるいは目下の人への相づち) Dさん、情報提供ありがとうございます。
うごっする おおごとになる

「ほりゃうごっすんねえ」

(それはおおごとになるぞ)

下の「うごっ」もご参照を。
いっちょく

 

置いておく。置き去りにする。

「嫁ごはどがんしたと?」

(嫁さんはどうしたんだい?」

「いっちぇっきた」

(連れて来なかったよ)

 
 
うごっ おおごと。大変なこと。

「そりゃうごっ」

(それはおおごとだ)

深海初のトライアスリートさん、情報提供ありがとうございました。
いばしか 気性が激しい

「こん子もいばしかねえ」

(この子も気性が激しいねえ)

 
あじもしぇしぇらもせん 少しの味もしない

「こん味噌汁は、あじもしぇしぇらもせんぞ」

(この味噌汁は全然味がしないぞ)

具志堅用高がテレビで言ってた記憶があります。(具志堅さんは沖縄出身。天草の言葉は沖縄の言葉に似ています)
いっでん いつでも

「あすこんもんは、いっでんきてくるんねえ」

(あそこの者はいつも来てくれるね)

「いつでも」→「いつでん」→「いっでん」と変化していったんでしょう。
うらがしんみゃ 裏返し

「わりゃ、シャツばうらがしんみゃに着てにゃおらんか」

(お前はシャツを裏返しに着てはいないかい?)

うちの家庭だけだったでしょうか、この言葉使うのは。

鬼池という地域では「けーしんみゃ」と言うんだそうです。

おめく 大声で叫ぶ

「おめーてさるく」

(大声でわめいて歩き回る) 

「わめく」は共通語(標準語)でも言いますが、その転か? それとも「おめく」が「わめく」に転じたのか?「わめく」は共通語(標準語)でも言いますが、その転か? それとも「おめく」が「わめく」に転じたのか?
おごる おこる(怒る)

「ほがん、おごらんちゃよかどもん」

(そんなに怒らなくてもいいだろう)

ごちそうする、ではありません。深海では、用例のように、「怒る」をにごらせて言っていたと記憶しています。
あり あれ

「ありゃなんじゃろかい」

(あれは何だろう)

古文の授業で習った「あり、をり、はべり、いまそかり」とは違います。
あくしゃうつ がっかりする。残念に思う。

「だりもきとらんで、あくしゃうったばい」

(誰も来てなくてがっかりきた)

この言葉はなかなか難しいです、標準語として訳すのは・・・。

方言ってそんなものですよね。

あよっこいしょ     共通語(標準語)に訳すのは困難 「よっこいしょ」に「あ」が付いたものではないんです。何と表現したらいいですかね・・・。誰か、適当な訳語をお願いしますm(_ _)m
いたっし 痛い! あいたっ! (誰かにぶたれたりして)「いたっし!」(痛い!)

痛いとき思わず叫んでしまう言葉。最後の「し」ははっきり発音するのではなく、軽く破裂音として発音する感じです。

九州北部では最後の「し」が「す」に なるらしい。「いたっす」

うっちょこし めんこ   「打ち起こし」の転か。
えたれ かたくちいわし   年に1回、海岸に大挙してやってくるのをつかまえる行事というかイベントがありました。
 おちょくる  バカにする 「ほがん、おちょくんな」(そんなにバカにするなよ) 「おうちゃく」(横着)が変化したものでしょうか。
えがっちょ (魚の)エイ   天草(少なくとも私の実家、深海)ではえがっちょを食べます。
えくらう  酔っぱらう

「もうえくろたっきゃあ、わりゃ」

(お前、もう酔っぱらっちゃったのか)

アルコールにも船酔いにも使います。

熊本市内、佐賀でも通じるらしいです。

いっぴゃ いっぱい。たくさん。

「いっぴゃもろてきた」

(たくさんもらってきた)

「いっぱい」の転でしょうね。「よんにゅ」も同じ意味です。
おどか ずるい

「ありゃ前からおどかった」

(あいつは以前からずるいやつだった)

「ずるい」とはちょっとニュアンスが違いますが、適当な訳語が思いつきませんでした。
おどもん いたずらっこ  「おどもんの顔ばしとんねえ」(いたずらっこの顔だねえ) 「おどか者」の略だろうと思われます。
あたする  適当な訳語が見つからず 「あたすんな」(そんなことをするな) 例えば、赤ちゃんが食べ物をおもちゃみたいに扱ったり、デパートの陳列台に並んでいるものを崩したり、そんな行儀の良くないことを制する場合等に使います。
あぼ、あぼじ 兄、兄貴 「あぼじも今年でいくらになったっきゃ」(兄貴も今年で何歳になったんだっけ?) 韓国語でも兄さんのことをあぼじというんだそうです。
おせらしか おとなっぽい  「こん子は、まこておせらしかねえ」(この子は、本当に大人っぽ いねえ) 訳語は「大人びている」の方がより合ってるでしょうか。
あがしこ あれだけ 「あがしこ、勉強せんば受からんて言うたろが!」(あれだけ勉強しないと、合格しないと言っただろ!) こそあど言葉の変化。「こがしこ」(これだけ)、「ほがしこ」(それだけ)などのバリエーションがあります。
あとぜき 扉を開けたあと、閉めること  

天草高校Facebookページ(非公式)より情報をいただきました。

Kさん、ありがとうございます。

おちゃっか 横着だ

「ほがんこっばして、わもおちゃっかねえ」

(そんなことして、お前も横着なやつだな)

「おうちゃく(横着)」が変化したものだと容易に想像がつきますね。
       

 

 

 

あ行の元のページはこちらです。

 

macdigi.hatenablog.com

 

 

 

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(旧)天草の言葉 「あいうえお」篇

このぺーじは、こちらに移動しました。

macdigi.hatenablog.com

天草の言葉、「あいうえお」です。

 

 

言葉 意味 用例 補足
いのなれば 悪くなれば 「こん機械のいのなれば、みかんはやむたい」(この機械が悪くなったら、みかんの栽培はやめよう)
おど てっぺん、頂上 「あたまんおど」(頭のてっぺん) 同級生から教えてもらいました。
おびく さばく。小さい魚、たとえばきびなごやえたれ(カタクチイワシ)を指で開く。 「えたればおびくとは手間のかかるばい」(カタクチイワシをさばくのは手間がかかるものだ)
あたごろ やんちゃ坊主 「高校時代はあたごろじゃった」(高校時代はやんちゃ坊主だった) 「ヒロシは高校時代はあたしてさるきよった」ヒロシは悪さしてばっかりだったよな、こんなやつが「あたごろ」。同級生から教えてもらいました。だんだん! 高浜でも使うとの情報を寄せていただきました。
うゆる 植える 「苗ばうゆる」(苗を植える) 他動詞です。これの自動詞バージョンが「うわっとる」ですな。
うわっとる 生えている 「草のうわっとる」(草が生えてる) 自動詞です。多分「植える」が変化したものかと思います。これの他動詞バージョンが「うゆる」ですね。
おしゅんまっせん 食べ物がのどにつかえたときに、その人にかけてあげる言葉
あよ、あよー 驚きの言葉 「あよー、まこてー」(あらら、ほんとに) 感動詞って言うんでしたっけ。驚いたとき思わず出る言葉です。
いっくえた 壊れた 「いっくえて、しもたっさい」(壊れてしまったんだよ) 文字での表現が難しいです。人によって「いっくえた」「いっくいえた」と聞こえたり発音したりするんじゃないでしょうか。 同級生、H君からの情報提供「うっくえぇた」とも言いますよ、とのこと。同じく、同級生のU君からは「うっくゎえた」とも言うとのこと。 情報、ありがとう。
いとまげ 終わり。別れ。 実姉、同級生より教えてもらいました。同級生Nの説明「何もかもなくなるとか、何もかも終わり、人がもうすぐ亡くなる寸前みたいな」とのことです。私は使ったことがなかったです。
あえる、あゆる 汚れが落ちる 「ちった、あえたきゃ」(少しは(汚れが)落ちたか?)「ちっともあえん」(少しも落ちない) 標準形は「あえる」か「あゆる」か、どちらかよくわかりません。
うったちばれする 華やかに着飾って晴れがましい様子 「あすこんあぼは体格の良かけん、紋付袴はうったちばれするなぁ。」(あそこの息子さんは体格がいいから、紋付袴を着てる姿はかっこいいなぁ。) Nさん、情報提供ありがとうございました!
うちあわん かかわらない 「お前みたいなやつには関わりたくない」というニュアンスです。「うちあわない」としゃべることはなくて、大体「うっちゃわん」(打ち合わない。お前みたいなやつとは関わらん)という感じです。
いっしょまっしょ、おん 一生、鬼 「わりゃ、いっしょまっしょおん」(お前はこれから一生ずっと鬼だ) 私の記憶の限りでは、鬼ごっこの時の鬼役のことを指す言葉としてしか覚えとらんけど、「いっしょまっしょ」は鬼ごっこ以外でも“ずっと”という使い方がありますね。 「わりゃ、いっしょまっしょ、ほけおれ!」(お前は一生そこにいろ!)
あぐっちゃいで (口を)あんぐりする様子。 Nさん、Facebookからの情報提供、ありがとうございます!
いげ 棘(とげ)
おんぶくるる おぼれる 「おりがこまんか頃は、よー海におんぶくれよったよ」(俺が小さい頃は、よく海におぼれてたよ) 共通語(標準語)で使われる「欲におぼれる」「金におぼれる」という場合に使われるのかどうか、よくわかりません。
あったらしか もったいない 「まだ、ねまっとらんで、いしつんな。あったらしか」(まだ腐ってないから捨てるな。もったいないぞ)
あろば またな。ほんなら。 「ほんなら」も天草弁やった。方言を方言で説明してどないすんねん。またな、と同様、さよならの時に使う「それなら」です。 さよならというより、また会いましょう、ですね。
おろいか 少し悪い。 「わりが自転車はおろいかね?」(お前の自転車はよくないね) 深海魚さんからの投稿です。だんだんなあ。
いっだんが 一段と。より〜。 「ほっちの方が、いっだんがよか」(そっちの方が、より良いよ) せいこちゃん、教えてくれてありがとう。
いっちょん 全然。まったく。 「いっちょん、おもしろなか」(全然面白くない) 「ひとつも」ということでしょう。ひとつのことを「いっちょ」と言います。共通語「全然」と同じく、「いっちょん」の後には否定的な言葉が続きます。「全然おもしろくない」「全然早くない」等。最近では「全然イケる」という表現も定着してますが、ね。
いしつる 捨てる 「ほがんきしゃんかもんは、いしてろ」(そんなに汚いものは、捨ててしまえ) 「ひっつる」と同じ。
あんでさい そのとおり (主に同格、あるいは目下の人への相づち) Dさん、情報提供ありがとうございます。
うごっする おおごとになる 「ほりゃうごっすんねえ」(それはおおごとになるぞ) 下の「うごっ」もご参照を。
うごっ  おおごと。大変なこと。 「そりゃうごっ」(それはおおごとだ) 深海初のトライアスリートさん、情報提供ありがとうございました。
いばしか 気性が激しい 「こん子もいばしかねえ」(この子も気性が激しいねえ)
あじもしぇしぇらもせん 少しの味もしない 「こん味噌汁は、あじもしぇしぇらもせんぞ」(この味噌汁は全然味がしないぞ) 具志堅用高がテレビで言ってた記憶があります。(具志堅さんは沖縄出身。天草の言葉は沖縄の言葉に似ています)
いっでん いつでも 「あすこんもんは、いっでんきてくるんねえ」(あそこの者はいつも来てくれるね) 「いつでも」→「いつでん」→「いっでん」と変化していったんでしょう。
うらがしんみゃ 裏返し 「わりゃ、シャツばうらがしんみゃに着てにゃおらんか」(お前はシャツを裏返しに着てはいないかい?) うちの家庭だけだったでしょうか、この言葉使うのは。鬼池という地域では「けーしんみゃ」と言うん だそうです。
おめく 大声で叫ぶ 「おめーてさるく」(大声でわめいて歩き回る) 「わめく」は共通語(標準語)でも言いますが、その転か? それとも「おめく」が「わめく」に転じたのか?
おごる おこる(怒る) 「ほがん、おごらんちゃよかどもん」(そんなに怒らなくてもいいだろう) ごちそうする、ではありません。深海では、用例のように、「怒る」をにごらせて言っていたと記憶しています。
あり あれ 「ありゃなんじゃろかい」(あれは何だろう) 古文の授業で習った「あり、をり、はべり、いまそかり」とは違います。
あくしゃうつ がっかりする。残念に思う。 「だりもきとらんで、あくしゃうったばい」(誰も来てなくてがっかりきた) この言葉はなかなか難しいです、標準語として訳すのは・・・。
あよっこいしょ 共通語(標準語)に訳すのは困難 「よっこいしょ」に「あ」が付いたものではないんです。何と表現したらいいですかね・・・。誰か、適当な訳語をお願いしますm(_ _)m
いっちょく 置いておく。置き去りにする。 「嫁ごはどがんしたと?」(嫁さんはどうしたんだい?」 「いっちぇっきた」(連れて来なかったよ)
いたっし 痛い! あいたっ! (誰かにぶたれたりして)「いたっし!」(痛い!) 痛いとき思わず叫んでしまう言葉。最後の「し」ははっきり発音するのではなく、軽く破裂音として発音する。これが九州北部では「す」に なるらしい。「いたっす」
うっちょこし めんこ 「打ち起こし」の転か。
えたれ かたくちいわし 年に1回、海岸に大挙してやってくるのをつかまえる行事というかイベントがありました。
おちゃっか 横着だ 「ほがんこっばして、わもおちゃっかねえ」(そんなことして、お前も横着なやつだな) 「おうちゃく(横着)」が変化したものだと容易に想像がつきますね。
おちょくる バカにする 「ほがん、おちょくんな」(そんなにバカにするなよ) これも「おうちゃく」が変化したものでしょうか。
えがっちょ (魚の)エイ 天草(少なくとも私の実家、深海)ではえがっちょを食べます。
えくらう 酔っぱらう 「もうえくろたっきゃあ、わりゃ」(お前、もう酔っぱらっちゃったのか) アルコールにも船酔いにも使います。熊本市内、佐賀でも通じるらしいです。
いっぴゃ いっぱい。たくさん。 「いっぴゃもろてきた」(たくさんもらってきた) 「いっぱい」の転でしょうね。「よんにゅ」も同じ意味です。
おどか ずるい 「ありゃ前からおどかった」(あいつは以前からずるいやつだった) 「ずるい」とはちょっとニュアンスが違いますが、適当な訳語が思いつきませんでした。
おどもん いたずらっこ 「おどもんの顔ばしとんねえ」(いたずらっこの顔だねえ) 「おどか者」の略だろうと思われます。
あたする 適当な訳語が見つからず 「あたすんな」(そんなことをするな) 例えば、赤ちゃんが食べ物をおもちゃみたいに扱ったり、デパートの陳列台に並んでいるものを崩したり、そんな行儀の良くないことを制する場合等に使います。
あぼ、あぼじ 兄、兄貴 「あぼじも今年でいくらになったっきゃ」(兄貴も今年で何歳になったんだっけ?) 韓国語でも兄さんのことをあぼじというんだそうです。
おせらしか おとなっぽい 「こん子は、まこておせらしかねえ」(この子は、本当に大人っぽ いねえ) 訳語は「大人びている」の方がより合ってるでしょうか。
あがしこ あれだけ 「あがしこ、勉強せんば受からんて言うたろが!」(あれだけ勉強しないと、合格しないと言っただろ!) こそあど言葉の変化。「こがしこ」(これだけ)、「ほがしこ」(それだけ)などのバリエーションがあります。
あとぜき 扉を開けたあと、閉めること 天草高校Facebookページより情報をいただきました。Kさん、ありがとうございます。

f:id:macdigi:20180102073310j:plain    この魚の画像、「えたれ」です。

   

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