鹿児島弁と深海弁(天草弁)は似ています。
私も子どものころからそう聞かされていたし、おとなになってから実感することでもありました。
昨日、鹿児島に行ったのですが、昼食を食べたお店の箸袋です。
「だれた」「ゆっかして」「じゃっどが」「じゃっど」は、深海でそのまま使います。
「もじょか」も、深海弁の「みぞか」と意味は同じだし、言葉も酷似です。
地図を見れば一目瞭然。
天草と鹿児島は近いですからね。言葉が近いのもうなずけます。
鹿児島弁と深海弁(天草弁)は似ています。
私も子どものころからそう聞かされていたし、おとなになってから実感することでもありました。
昨日、鹿児島に行ったのですが、昼食を食べたお店の箸袋です。
「だれた」「ゆっかして」「じゃっどが」「じゃっど」は、深海でそのまま使います。
「もじょか」も、深海弁の「みぞか」と意味は同じだし、言葉も酷似です。
地図を見れば一目瞭然。
天草と鹿児島は近いですからね。言葉が近いのもうなずけます。
先日、親族でご飯食べてる時、振り込め詐欺(旧名:オレオレ詐欺)の話題になりました。
私の妻:「お母さん(まくでじの母。妻の義母です)はオレオレ詐欺にひっかかることないよね」 その場に居合わせたみんな:「そうだね」
なぜでしょうか。
私の妻:「あなた(私、まくでじのこと)、お母さんに電話するときって、オレオレって言わないもんね。『まくでじやばって』だもんね」
そう、私が母(母以外も含む、同郷の人たち)に電話するときは「オレだけど」「オレオレ!」なんて言いません。だから、母は電話を受けた時、自分の息子かどうか、迷うことはない、というわけです。
あっ、このブログ記事を参考にして、天草の年寄りに方言を使って詐欺をはかろうとしてるやつ。それも難しいぞ。
「やばって」の抑揚がわかってないとダメ
「やばって」にはバリエーションがある(「やばってん」「やばってんさな」「じゃばってん」「じゃばってんが」・・・)
などなど、方言しか使わない田舎の年寄りに、息子だとわかってもらえるには高ーい壁があるのですよ。
その昔、薩摩藩(今の鹿児島)は倒幕のための運動について、自分たちの作戦とか考えが周囲にばれないように、言葉を難しくした(ゆくゆくはそれが方言になった)という説があります。 この説が正しいのかどうか諸説あるようですが、実際に薩摩の言葉が解読が難しいです。
天草は地理的なこともあるのか、その言葉が少しは聞き取れるので困ることはないのですが、それでもハードルは高い。 オレオレ詐欺も倒幕も、言葉の壁という影響力はある、と考えるのが妥当ですよね。
下の写真、ある居酒屋の箸袋です。
「ありがとう」という言葉を、いくつかの都道府県の方言で表したものです。
私の故郷、熊本では「だんだん」が紹介されています。
驚きでした。
というのも、確かに私の実家周辺の町では、だんだんを使ってますが、使われているエリアは非常に狭いのです。(同じ市内なのに、隣の町では使わない、というほどです。)
しかも、県庁所在地から遠く離れた島です。
そこの方言が、熊本を代表する方言として紹介されていたのが、驚きでしたし、うれしいものです。
また、山陰で使われているのは知ってましたが、愛媛とか大分でも使われていたんですね。
05 地球の歩き方JAPAN 島旅 天草 (地球の歩き方JAPAN島旅)
天草の言葉、な行です。
言葉 | 意味 | 用例 | 補足 |
(山の)ねばり | 山の麓(ふもと)のあたり | 同級生から教えてもらいました。 | |
にき | 周辺、そのあたり | 「ホタルはどこにおっと?」(ホタルはどこにいるの?)「ひろしが田んにき」(ひろしの田のあたり) | |
なめる | (魚を)食べる | 「がらかぶば、なめんみろ」(がらかぶを食べてみろ) | 天草の人間は魚を「なめる」ように食べます。 |
なおる | 元に戻る。 | 「わりゃ、家んなおったっちゅね?」(お前は、引っ越してこっちに戻ってきたんだってね?) | この言葉を訳すにあたり感じたことを、別の記事に書きました。 |
なんさま | とにかく。とても。 | 「なんさま、きれかったばな」(とにかく、きれいだったよ) 「なんさま、ビールば持ってきて」(とりあえず生ビール) | 「どもこも」とも同義ですね。高校同級生のHくんのFacebookの投稿からいただきました。だんだん(ありがとう)。 |
ののこ | 袢纏 | 伯母さんから作ってもらったのを何年も着続けました。 | |
ねんかかる | 寄りかかる | 「ほがん、ねんかかんな」(そんなに寄りかかってくるなよ) | 言葉の響きがいいですね。 |
にくじ | 憎らしいこと(憎事) | 「あんひとはいつでんにくじしよんねえ」(あの人はいつもいじわるしてるねえ) | 深海魚さん、アドバイスありがとうございました。 |
にしかむ、にしがむ | しかめっ面をする | 「ほがん、にしかむな」(そんなにしかめっ面するな) | |
ぬすけとる | ぼんやりしている。うっかりしている。どこか、抜けている。 | 「あすこん長男は、ほんてぬすけとんねえ」(あそこのうちの長男は、ほんとにボケかましよる) | すいません、訳文に関西弁がはいりました。「ボケかます」「歯車がちょっと外れてる」とか「ぼんやりしてる」「なまけてる」などなど、たくさんのニュアンスがあります。 「ぬすけはちたくれ」という言葉、表現がうっすら記憶に残ってます。「ぬすけ」の強調をする言葉だと記憶してますが、間違ってないですか? 深海以外の地域ではどうですか? |
ねまる | (食べ物が)腐る | 「こんキャベツはもうねまっとんねえ」(このキャベツはもう腐っちゃったね) | 人のことにも使うことがあります。疲れ果てた人に向かって「ほがんはよからねまんなあ」(そんなに早くから疲れるな) ※サッカー選手、ネイマールとは無関係です(笑) |
ぬっか | 暑い、ぬくい | 「ぬっかよう」(暑いなあ) | 「ぬくい」の変化でしょうね。 |
ぬかる | 足がぬかるみに埋まっていく | 「足のぬかったばい」(足が埋まったよ) | 「ぬかるみ」と同じ語源なんでしょうか。 |
なして | なぜ | 「なして、わりゃ、あがんこっばしたっか?」(なぜ、お前は、あんなことをしたんだ?) | 「なし」と略すこともあります。 |
のさる | 運がよい | 天草高校の同級生たちが提供してくれました。情報提供、だんだん! | |
のさん | どうしようもない | 「わりゃ、のさんねえ」(お前はどうしようもないねえ) | 「のさる」の否定形? |
ねっぱる | 盗む | 天草市新和町出身の高校の同級生がいつも使っていた言葉です。 | |
なすんば | 歯が無い状態のこと | 「やっぱ、小学生はなすんばの多かね」(やっぱり、小学生は、歯が無い(乳歯が抜けた)子が多かね) | 先日、小学生の運動会を観戦していて、思い出しました。 |
ぬた | 酢味噌 | ねぎ、おばいけ(くじらの白身)、キダコ(うつぼ)の湯引きなどを食べる時に使いますね。方言だと思ってましたが、ウィキペディアに普通に掲載されていたのを見ると、方言とはいえないのかも。 | |
なんば | 何を | 「なんばすっとか!」(何をしてるんだ! と怒っている様子です) | Facebookページからコメントいただきました。ありがとうございました。 |
天草、その中でもわたしの生まれ育った深海町の方言について書きます。 友だちを意味するいくつかの言葉です。
天草の方言辞典で掲載している中で、「友だち」を表す言葉が多いのに気づきました。
「てや」、「どし」、「ほびゃ」、「ちんぐ」の4つです。
違う表現が存在するのだから、意味とかニュアンスが違うのだろうと想像するのですが、長く深海を離れてしまったわたしとしては、正直申し上げてよくわかりません。
それでも、わたしのとぼしい記憶をたどって、なんとか無理やり区別する説明をしてみます。
実は、この言葉は使ったことがありません。知りませんでした。
つい先日、同級生から教えてもらいました。
用例「てやくんでどけいくと?」
意味「友だちとつるんで、どこに行くの?」
だそうです。
仲のいい友だち、って感じでしょうかね。
「友だち」の一番ポピュラーな表現と言えると思います。
小さい頃から仲良くしている友だち。
用例「わりゃ、舟津ん娘とほびゃじゃったろもん」
意味「お前は、舟津(深海のエリアの名前です)の娘と小さい頃から仲良くしてた友だちだったろう」
韓国語にもちんぐ(=友だち)という言葉があるそうです。
いつも一緒、いつもつるんでいる友だち。
用例「あっどみゃ、ちんぐやんね。いっでんつるんどる」
意味「あいつらは友だちやね。いつでもつるんでる」
わたしなりの解釈で説明してみましたが、同級生のみんな、あるいは先輩方、いかがでしょうか。
補足やご意見などありましたら、お聞かせください。
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